地域や学校で「上靴(うわぐつ/上ばき)」とも呼ばれますが、本記事では同じ意味として扱います。
まずは安全第一。基本は中性洗剤での手洗いです。汚れが強い場合は、酸素系漂白剤のつけ置きを製品表示に従って行います。乾かし方ややってはいけないことも具体的に解説します。
状況別:おすすめルート早見表(保存版)
状況 | 推奨ルート | 温度の目安 | 時間の目安 | ポイント | 主なNG |
---|---|---|---|---|---|
通常の汚れ | 中性洗剤の手洗い | 約40℃のぬるま湯 | 浸け置きは30〜60分。その後ブラシ洗い。泡が消えるまで十分にすすぐ | やわらかいブラシ/泡が見えなくなるまでしっかりすすぐ | 直射日光・ドライヤー |
黄ばみ・におい・しつこい黒ずみ | 酸素系漂白剤のつけ置き | 製品表示(一般に40℃前後) | 20〜30分(長時間の放置は避ける) | 濃度は表示どおり/密閉せず換気/仕上げはよくすすぐ | 密閉容器・密封袋/洗濯機での回転洗い/塩素系と混ぜる |
翌朝までに乾かしたい | 吸水してから送風や布団乾燥機 | — | おおよそ120分(機器により変動) | タオルで水分を抜き、内部に風の通り道を作る | 高温ヒーターの至近で加熱し続ける/焦げ・変形 |
目的に合わせて読み進める場合は、通常の汚れ(基本の手洗い)、ガンコ汚れ(酸素系つけ置き)、急ぎの乾かし方をご覧ください。
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基本の手洗い(中性洗剤)
準備するもの
- 中性洗剤(台所用など。表示に従う)
- やわらかいブラシ/古歯ブラシ
- ぬるま湯(約40℃)・桶やバケツ
- タオルや紙(吸水用)・ゴム手袋
所要時間の目安
30〜60分(浸け置きを含む)。最後は十分にすすぐことが最重要です。
手順
- 泥や砂を払う。屋外で軽く叩き、ソールの溝は先にブラシで落とします。
- ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、浸け置きする。時間は30〜60分が目安です。
- やわらかいブラシで、内側から外側へこすり洗いします。中敷き部分は念入りに。
- 泡が出なくなるまで、十分にすすぐ。残留はにおい・黄ばみの原因になります。
- 水気を切って陰干しする。直射日光やドライヤーは避け、かかとを下に立てかけると乾きやすくなります。
※色物や装飾付きの靴は色落ちや剥離のリスクがあります。目立たない場所で試してから行ってください。
しつこい汚れ:酸素系漂白剤のつけ置き
安全の基本:製品表示を守る/換気する/密閉しない/手袋を使う/塩素系と混ぜない/水洗い不可素材には使わない。
条件の目安
- 温度:約40℃(必ず製品表示に従う)
- 時間:20〜30分の浸け置き
- 濃度:表示どおりに正確に計量
禁止事項
- 密閉容器や密封袋で放置しない。酸素発生で膨張・破損の危険があります。
- 洗濯機で回転洗いしない。手洗い前提の工程です。
- 塩素系や酸性洗剤と併用しない。混ぜると危険です。
目安タイマー
開始から30分を目安に切り上げます。長時間の放置は避けてください。
手順
- 桶にぬるま湯を入れ、表示に従って所定量の酸素系漂白剤を溶かします。
- 上履きを20〜30分浸けます。密閉せず、換気を行います。
- 軽くブラシでこすり、十分にすすぐ。残留は黄ばみやにおいの原因です。
- タオルで水気を取り、陰干しします。急ぐ場合は次章の時短方法へ。
部位・汚れ別のピンポイント対処
ラバー(ゴム)部の黒ずみ
メラミンスポンジや消しゴムで、ラバー部のみを優しくこすります。布地側は傷みやすいため避けます。
におい
酸素系で浸け置きしたあと、よくすすいでから完全に乾燥させます。中敷きも外して洗うと効果的です。
黄ばみの再発防止
主因はすすぎ不足や高温・直射日光です。泡がなくなるまでのすすぎと、陰干しを徹底します。
乾かし方(通常と翌朝までの時短)
通常の乾燥
- タオルで内部の水分をしっかり吸い取ります(詰め替えながら行う)。
- 風通しの良い場所で陰干しします。かかとを下にして立てかけると乾きやすくなります。
直射日光やドライヤーは変形や変色の原因になるため避けてください。
翌朝までの時短(目安)
- タオルや紙で吸水し、入れ替えながら数回繰り返します。
- 送風(扇風機など)で内部に風の通り道を作ります。
- 布団乾燥機の靴乾燥モードがあれば、目安は120分です。高温を一点に当て続けないでください。
使用する機器の取扱説明書に従い、焦げや変形に十分注意してください。
やってはいけないこと(失敗回避のNG集)
- 酸素系漂白剤を密閉容器や密封袋で使わない。酸素が発生して膨張・破損の危険があります。必ず開放状態で換気します。
- 洗剤を混ぜない。塩素系と酸性洗剤などの併用は有害ガスの危険があります。連続して使う場合は十分に流してから次の工程へ進みます。
- 洗濯機で回転洗いしない。接着や形状が傷みやすいため、手洗いを基本とします。
- 直射日光やドライヤーの熱風を当てない。変色や変形の恐れがあります。陰干しと送風を中心に行います。
- 水洗い不可素材に無理に洗浄をしない。表示で可否を確認します。
FAQ
酸素系漂白剤は何℃で何分つければ良いですか?
一般的な目安は約40℃で20〜30分です。ただし必ず製品表示の温度・濃度・時間に従ってください。長時間の放置は避け、終了後は十分にすすぎます。
においをしっかり取りたいときは?
酸素系で浸け置きし、ブラシ洗いのあとよくすすぎ、最後に完全乾燥させます。中敷きも外して洗浄・乾燥すると効果が上がります。
翌朝までに乾かすコツは?
タオルで繰り返し吸水し、扇風機などの送風を当てます。可能なら布団乾燥機の靴乾燥モード(目安120分)を併用します。高温を一点に当て続けないようにしてください。
ゴムの黒ずみだけ落としたい
メラミンスポンジや消しゴムをラバー部のみに使います。布地は傷むため避けてください。
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※本記事の数値は一般的な目安です。必ずご使用の洗剤・機器・製品の表示と取扱説明書に従い、素材の可否を確認してください。化学薬品の取り扱いでは換気や手袋などの安全対策を行い、異常を感じたら直ちに中止してください。