「上履き入れ」「シューズバッグ」「上履き袋」は同じ意味です。
本記事は、靴サイズから逆引きでバッグ寸を決める方法を起点に、マチの有無・Dカン/手提げの設計分岐、素材選び、作り方(裏地あり/キルト裏地なし)、さらに裁断サイズの考え方までを徹底解説します。
まず結論:靴サイズから決めるバッグ寸の逆引き早見(保存版)
学年別の一般的目安
- 幼稚園:30×20cm(マチなし)
- 小学校 低学年:30×23cm(マチなし/あり)
- 小学校 高学年:30×23cm、マチ4cmが目安
※学校のロッカー寸法や指定がある場合は必ずそちらを優先してください。
靴サイズ別の目安(幅×縦)
- 〜24.5cmの上履き:横20cmでも収まりやすい
- 〜26.0cmの上履き:余裕を見て横23cmがおすすめ
- 厚底/幅広/2足運用:マチ6〜9cmを検討
※モデル差があります。実物の長さと幅を測り、ゆとりを確保してください。
かんたん診断(おすすめ寸法・マチ・持ち手)
靴サイズ(cm)/学年・用途(幼稚園/小学校低学年/小学校高学年)/厚底・幅広・2足運用の有無/折りたたみ収納の要否を決めると、推奨寸法の方向性が絞れます。
※あくまで目安です。学校の指定やロッカーの寸法、ご家庭の運用に合わせて微調整してください。
設計の分岐:マチの要不要・Dカンか手提げか・裏地の有無
マチ(奥行)
- なし(0cm)…折りたたみやすく、ロッカー収納に有利。
- あり(4〜9cm)…厚底・幅広・2足運用・外履き併用に向く。
持ち手の方式
- Dカン…フック掛けがしやすく落下しにくい。
- 手提げ…容量が増えても持ちやすい。2足運用に好相性。
裏地
- 裏地なし(キルティング)…軽くて丈夫。園児でも扱いやすい。
- 裏地あり(二枚仕立て)…仕上がりがきれいで強度も確保。
素材の選び方(撥水・丈夫さ・乾きやすさ)
ナイロン/ポリエステル
軽量で撥水仕様が多く汚れにも強い。雨天時の持ち帰りを想定するなら有力。
キルティング
ほどよい厚みで耐久性と扱いやすさのバランスが良い。裏地なし設計でも仕上がりが整う。
デニム/帆布
とても丈夫。その分だけ乾きは遅め。日常の洗濯頻度との兼ね合いで選ぶ。
※洗濯の可否は製品表示に従ってください(手洗い推奨や洗濯機可などモデル差があります)。
裁断サイズの算出方法(失敗しない考え方)
仕上がり寸(縦=H、横=W、マチ=G)と縫い代S(例:1.0cm)を決めたら、1枚裁ちの目安は次のとおりです。
- 裁断タテ…HにGの半分と縫い代4枚分を加えた長さ。
- 裁断ヨコ…WにGと縫い代2枚分を加えた長さ。
※上下の三つ折り・二つ折りなど個別の折り代は別途加算してください。裏地ありの場合は表地・裏地を同寸で用意するのが基本です。
作り方:A. 裏地あり(二枚仕立て)/B. キルト裏地なし
A. 裏地あり(二枚仕立て)
準備
- 表地・裏地(裁断済み)
- 持ち手テープ、ループ用テープ(Dカンの場合)
- ミシン糸・針、待ち針またはクリップ、アイロン
手順
- ループを作り、表地の口側に仮留め。
- 持ち手テープも表地の口側に仮留め。
- 表地と裏地を中表に重ね、口側を縫う。
- 反対側の口も縫い、表に返してアイロン。
- 脇と底を縫い、必要ならマチを折って縫う。
- 口周りに押さえステッチを入れて仕上げ。
仕上がり重視や強度アップに向く。Dカン/手提げのどちらにも対応しやすい。
B. キルト裏地なし(時短・扱いやすい)
準備
- キルティング生地(裁断済み)
- 持ち手テープ、ループ用テープ(Dカンの場合)
- バイアステープ(端の始末に使用する場合)
手順
- 持ち手とループを仮留め。
- 上端を三つ折りで始末(アイロン→ステッチ)。
- 脇→底の順に縫い合わせる。
- 必要ならマチを折って縫う。
- 口縁と持ち手の根元を補強ステッチ。
軽くて丈夫で、園児でも扱いやすい。毎日の出し入れがスムーズ。
無料レシピ/型紙の見つけ方
- 大型手芸店の公式サイトにあるPDFレシピ(シューズバッグの裏地あり/なし)。
- 量販店の手芸コーナーの配布レシピ(Dカン仕様の例が多い)。
- オンライン型紙サイト(動画解説つき)でサイズ別に検索。
各レシピで縫い代や折り代の指定が異なるため、本文の算出方法はあくまで目安として活用してください。
市販品の実寸を参考にする(買う派のコツ)
| タイプ | 実寸(参考例) | 対応目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 手提げ型(標準) | 縦27×横20cm | 〜24.5cm程度の上履き | 軽量で扱いやすい。ロッカー収納に向く。 |
| ラウンド型(大きめマチ) | 縦29×横18×マチ9cm | 厚底・幅広・2足運用 | 容量重視。手提げ持ちが安定。 |
| 量販モデルの一例 | 横21×縦30cm など | 〜26cmまで収納可とする表記の例 | ネームタグ付き、撥水仕様の例あり。 |
気に入った既製品の実寸を基準に、手づくり時の寸法を微調整すると失敗が減ります。
FAQ
標準サイズはどれですか?
一般的には30×20cm、低学年は30×23cm、高学年は30×23cm、マチ4cmが目安です。ロッカー寸や学校の指定があれば必ずそちらを優先してください。
靴23〜24cmには横幅いくつが良い?
多くのケースで横20cmでも収まりますが、余裕を見たい場合は横23cmが安心です。厚底や幅広ならマチの追加を検討してください。
マチは必要?
折りたたみやすさを重視するならマチなし、容量や2足運用を重視するならマチ4〜9cmが便利です。
Dカンと手提げ、どちらが良い?
単足運用や落下防止、フック掛けが多いならDカン、容量重視や2足運用なら手提げが持ちやすい傾向です。
関連記事(次のアクション)
- サイズ完全ガイド(靴の実寸の測り方):サイズ完全ガイド
- 汚れ別の洗い方・乾かし方:上履きの洗い方 完全版
- 用途別おすすめ・比較:上履きおすすめ2025(足型別・校則対応)
- 記名・目印(ネームタグの付け方):上履きの名前の書き方 完全ガイド
- 甲高・幅広の選び方:甲高・幅広の上履きフィット完全ガイド
※本記事の数値は一般的な目安です。学校の指定、ロッカー寸法、使い方(2足運用・厚底)により最適寸法は変わります。購入・制作前に実物を測り、必要に応じて余裕を持たせてください。