地域や学校で「上靴(上ぐつ/うわぐつ/上ばき)」とも呼ばれますが、本記事では同じ意味として扱います。
まずは園・学校の指定(位置・表記・フルネーム有無・色)を確認し、指定がなければ「かかと」と「甲(またはつま先)」の2か所を基本に記名しましょう。
まず結論:位置 × 方法のベストプラクティス早見表(保存版)
※指定がある場合は必ずそちらを優先。下は一般的な最適解です。
記名する位置(おすすめ)
- かかと…靴箱で後ろから判別しやすい(◎)
- 甲/つま先/ゴム(バンド)…脱いだ場面で上から見える(◎)
- 中敷き…サブ表記・予備として(○)
方法の選び方(ざっくり)
- 手早く:布用ペン または 布用スタンプ
- 耐久重視:アイロンラベル または 縫い付けタグ
- 濃色・メッシュ:白インク系、透明転写、タグ併用
方法 | 洗濯耐久 | にじみ | 修正 | 作業時間 | コスト | コツ(要点) |
---|---|---|---|---|---|---|
布用ペン | 中〜高 | あり(対策可) | △ | 速い | 低 | 書いた後にアイロンで定着/下書きのあと清書/色落ちテスト |
布用スタンプ | 中〜高 | 低(布用インク) | △ | 最速 | 中 | 用途別インク(布用・耐水)を選ぶ/にじむ生地はタグ上に押す |
アイロンラベル | 高 | なし | ○(貼替可) | 中 | 中〜高 | 160〜180℃・15〜30秒で圧着、角丸、頻繁に洗う場合は縫い補強 |
縫い付けタグ | 最高 | なし | △ | 遅い | 中 | 角を丸めてから縫う/仮固定してから本縫い |
書く位置の正解(図解イメージ)
かかと
靴箱で後ろから一目で判別。縫い目に沿って縦書き、またはミッドソール側に横書きで読みやすく配置します。
甲/つま先/ゴム
脱ぐ場面で上から見えるので紛失防止に有効。ゴムは視認性が高い一方、にじみやすい素材ではタグ併用が無難です。
中敷き
サブ表記に便利。汗や摩擦で薄れやすいため、メインの記名は外側に置くと安心です。
指定(位置・表記・色・向き)がある園や学校では、必ず指示に従いましょう。
道具別:にじまない・落ちないための手順
布用ペン(油性/布用)
準備
- 布用または耐水性の黒または紺のペン(濃色には白)
- 当て布、アイロン、練習用の紙または布
- 下書き用のチャコペンや薄色ペン
手順
- 目立たないところでにじみテストを行う。
- 下書きのあと清書の順で、ゆっくり丁寧に記入。
- 高温のアイロンを10〜20秒当てて定着を試す(当て布推奨)。
- 十分に乾燥させ、初回洗濯は単独・やさしめに行う。
にじむ素材はタグやラベルの上に記名すると安定します。
お名前スタンプ(布用インク)
準備
- 布用インクのスタンプ
- 下敷き(硬めの板や厚紙)、当て布
手順
- 下敷きで面を平らにして安定させる。
- インクを均一に付け、一度でまっすぐ押す。
- 十分に乾燥させる。にじむ生地はタグやラベルの上に押す。
体操服など用途によっては耐水系インクと使い分けるのがおすすめです。
アイロンラベル/転写(耐久重視)
準備
- アイロンラベル(角は丸くカット)
- 温度調整できるアイロン、当て布
- 必要に応じてミシンまたは手縫い糸(補強用)
貼り方の基本
- 貼る位置のホコリや油分を除去し、乾いた状態にする。
- 当て布の上から160〜180℃で15〜30秒、体重をかけてしっかり圧着。
- 冷めるまで動かさない。端が浮けば追いアイロン。
- 洗濯頻度が高い場合は縫い補強で耐久性を上げる。
貼り直しが可能で仕上がりもきれい。凹凸の大きい部分は避け、平らな面に貼ると長持ちします。
縫い付けタグ(最強の耐久)
準備
- ネームタグ(角は丸くカット)
- 待ち針または仮止めテープ、ミシンまたは手縫い針・糸
手順
- 位置を決めて仮固定する。
- 端から等間隔で縫い、四隅は返し縫い。
- 裏面が肌に当たらない位置に配置する。
タグに名前を書いてから縫い付けると仕上がりが整います。
濃色・メッシュ・ゴム対策
- 黒や紺など濃色は、白インクや透明転写で視認性アップ。
- メッシュはにじみやすいため、タグやラベル上に記名。
- ゴムはインクのりが不安定。読みづらい場合はタグ併用が確実。
よくあるミスと解決
- にじむ…布用でないペンの使用や定着不足、粗い繊維が原因。布用ペンで記名しアイロンで定着、布用スタンプ、ラベル上記名へ切り替える。
- すぐ剥がれる…温度・時間・圧着不足、角が立っているのが原因。160〜180℃・15〜30秒を守り、角を丸くしてから貼る。必要なら縫い補強。
- 濃色で読めない…白ペン、透明転写、タグ併用で解決。
- 書き直したい…ラベルは貼り替えで対応。ペンは素材により除去が難しいため、目立たない所でテストしてから作業。
文字の書き方・向き・記号
- 読みやすい向き…履く本人から見て正向き。かかとは靴箱側から読める向き。
- 表記…基本はフルネーム。未就学児はマーク併用で識別性を上げる。
- 左右学習の小ワザ…姓と名を左右で分けると自分の靴を見つけやすい。
FAQ
上履きの名前はどこに書けばいい?
指定がなければかかと と 甲(またはつま先)の2か所が基本です。靴箱での判別と、脱いだ場面での視認性を両立できます。サブとして中敷きも便利です。
にじまないコツは?
布用ペンで記名してからアイロンで定着、または布用スタンプの使用が安定します。にじむ生地はタグやラベルの上に記名してください。
落ちないようにするには?
アイロンラベルなら160〜180℃・15〜30秒でしっかり圧着し、角は丸くカット。洗濯が多い場合は縫い補強で長持ちします。
濃い色の上履きはどうする?
白インクや透明転写、タグ併用が見やすくておすすめです。
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※本記事は一般的なガイドです。園や学校の指定がある場合は必ず従ってください。ラベル・スタンプ・ペンは各製品の取扱説明に従い、目立たない場所で事前テストを行いましょう。